ひねもすのらりくらりかな

福岡在住です。 すろーなペースで食べ物,写真などについて書いてます。

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2016.12.27 Tue » 正月準備本格化2


出勤前に櫛田神社に寄ると,参拝スペースに脚立がみえたので
「お!これはしめ縄の懸け換えがみられるのか?」と興奮したのですが,
そうではなくて鈴を鳴らすための綱の取り替えだった模様です。

20161227tuna1.jpg

もしかしたら某偉い人がブログで鈴が鳴らないと何度も書かれていたので
鈴が鳴るように調整されてもいるかもしれないなあと。

20161227tuna2.jpg


んでも,自分がお参りする時は鈴が高らかになってくれた方が気分いいですが,
中で神事を執り行っている時にも参拝される人もいて,
神事の最中にがらがら大きな音鳴らされるのも何だかなと
思うこともあるのでいろいろ難しいところですね。

その後博多駅に行くと構内で宮地嶽神社のPRも飾りづけされてました。

20161227miyachi.jpg

さて今からなんとか今日中に年賀状だして終わりたいので今日はこの辺で。

祝いめでたいストーリーはオチにつなげるための説明くさいというか,
必要な段階を無理矢理こなしている感じの文章ですみませんが,
話がかなり進む箇所なので是非とも読んでいただきたいなと。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「台風,心配だったけど強くなくって良かった…風が吹き込んできて
涼しいから今日はよく寝てくれていてありがたい…。」

ますます容態の悪くなる雄伊佐につきっきりの看病が
続いて木黄衣もかなり疲れていたが,横になることなく
外に出て向かった先は承天寺であった。

「どうにかして,甘露水をいただいて帰らねば。」

 通りに並ぶ家々の軒より上に,宋との貿易で築いた財を
存分につぎ込んで開山された承天寺の偉容が臨まれた。
自分のような庶民が相手にされる場所ではないと木黄衣はひるんだが,
それでも雄伊佐を治すために残された手段は
これしかないと決意して門に近づいた。

 高くそびえ立つ大きな門は固く閉ざされており,
門にたどり着く前に警備の者に木黄衣は呼び止められた。
「お願いします。甘露水をいただきたいのです。」
と木黄衣はすがる気持ちで言うと,警備の者は手で近づかないように
制した上で,あくまで平穏な表情をつくって言った。
「そのような者が多いことは円爾様もご存じで気の毒に
お思いくださっている。建物の裏手の門に回ってみろ。」

 言われたとおりに木黄衣が裏手にまわると,通用門の向かいの
空き地に多くの者が群がっているのがみえた。大きな声で
甘露水を求め叫ぶ若者もいれば,すでに疱瘡が全身に目立つ病人,
そして親のためにであろうか事情が分からないままただ不安に
待ち続けている子どもの姿をみて木黄衣の心は痛んだ。
けれども,きっと円爾様は皆を救ってくださる…と木黄衣は
思って待っていると,通用門から一人の男が出てきた。

 それをみて若い元気な者が我先に近づいたので,木黄衣も
急いで近づこうと思ったところで男は大きな声でこう言った。

「甘露水の数には限りがあってこれで当分最後だ。
しかし儲けのための不要の者の持ち帰りが多々あると聞く。
そのため,まずは病人が優先だ。そして,病人の代わりに来た者は,
居所と病人との間柄を言ってもらおう。」

 その言葉を聞くと,先ほどまで大きな声で叫んでいた若者は
あきらめたのか声をひそめその場を離れた。
そして病人がその証として疱瘡をみせて甘露水を受け取っていき,
その後子どもが親の名前を言って受け取っていった。
限りある甘露水が,居所と間柄の声とともにその数を減らして
いくのをみながら,木黄衣は歩き巫女の自分が居所も言えず,
雄伊佐との間柄も言えぬ存在であることを痛感していた。

 けれどもどうしても甘露水が欲しい…ならば私にできる
最後に残された方法は…と木黄衣は決心し,
雄伊佐に気づかれまいとずっと隠し続けていた
目立たぬ場所の疱瘡を男にみせ,甘露水を受け取ることができた。

 甘露水を手にした木黄衣は,先日円爾様の施餓鬼台に感じた
清く心地よい風に吹かれるような軽やかな足取りで家に向かった。
これで,雄伊佐の病気が治る。病気がうつらないなんて
嘘をついてまで看病したかった雄伊佐の病気が治ると・・・。

 喜びではやる気持ちで家に近づくとあたりで騒ぐ声が
聞こえたので,もしや雄伊佐の身に何かがと心配して戸をあけたが,
雄伊佐は静かに布団の中にいて,木黄衣が帰ってきたのに気づいて
目を覚ましたくらいであった。よく寝たからか雄伊佐の調子も
良さそうだったので,木黄衣は甘露水がもらえたことを雄伊佐に伝えた。

「それは,すごい。ありがとう,木黄衣。ほんとうにありがとう」
と雄伊佐が喜んだところで,外から一心不乱に泣き叫ぶ女性の声が聞こえた。

「あの声は…向かいの…すまん,木黄衣,ちょっとみてきてくれないか。」
と雄伊佐も言うので気になって木黄衣が様子をみにいくと,
向かいの家で同じくはやり病にかかっていた子どもの容態が急変し,
気が動転した母親が慌てふためいているのが分かった。
 なんとか父親が落ちつかせたので,木黄衣が家に戻って雄伊佐に
事情を説明すると,雄伊佐は少し黙ってうつむいて考えた上でこう言った。

「なあ,その甘露水,あの子に最初にやってくれないか。」

その言葉を聞いた木黄衣は最初,何を言われたのか分からずに
立ち尽くした。「え,でもこの甘露水…数に限りがあって…
また手に入るかどうかわからない…。あなたのためを思って,私自分を…。」
とここまで言葉にできた後は,木黄衣の口から出るのはただ嗚咽だけに
なって雄伊佐の床のそばに倒れ込むようになった。
雄伊佐は痛む体をなんとか自力で少し起こし,
木黄衣の背に手を乗せて落ちつかせるように撫でながら言った。
「木黄衣,ありがとう。櫛田宮で死んだと思って助けてもらった後,
こんなありがたい生活できただけで俺はもう十分だ。」
 そう言うと雄伊佐は言葉を止めてやさしく木黄衣を撫で続けた。
そして木黄衣が少し落ち着きを取り戻すと,撫でる手を止め,
ぎゅっと強く腕だけで木黄衣を抱くようにして,
ゆっくりと落ちついた声でこう言った。

「よしんば俺の病気が治っても,俺たちにはもう子は望めん…
ならば,せめて,あの子に生きてもらうことが,
俺たちが一緒にいたことを伝えてもらうことになるんじゃないだろうか。」

 そうした雄伊佐の声にも,木黄衣はただ身を固くして
小刻みに震え続けるばかりであったが,外から子どもの
苦しそうな叫び声が聞こえたので,
雄伊佐は腕だけでさらに強く木黄衣を抱きしめた後,
2回ぽんぽんと励ますように背を打って木黄衣を立たせ,
甘露水を子どもに持って行かせた。
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