正月準備本格化
2016/12/26(Mon)

八百万の神を受け入れる度量の広さをもつ我が国ですので,
これまではサンタ部隊による領空侵犯および家宅侵入を
されるがままにしておりましたが,昨夜の内に退治が終了したようで
櫛田神社では新年を迎える準備が本格化しておりました。

枕元の靴下に入っていたのは畳くずだけだった恨みが
上記文章に込められていますが(笑),
祈る気持ちで櫛田神社の年末年始の立て看板の文字起こしをします。

20161226kanban.jpg

櫛田神社年末年始祭事表

平成二十八年   大晦日  午后四時  大祓式,十二時除夜祭
平成二十九年正月  一日  午前0時  歳旦祭
              二日  午前十時  浜宮祭
              三日  午前十時  元始祭
              〃   午前十一時  夫婦恵比須新年祭
家庭職場に神棚を祀り「感謝の心」を育てましょう

20161226fukumikuji.jpg

福みくじはワンコインの500円なのでひくぞ~!

20161226temizu.jpg

手水のひしゃくはまだ古いものですが,
それを置く竹の台は新しいものになってますね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて,読んでくださっている人がいるのか不明ですが,
読者0でも祝いめでたいストーリーは続きますのでご容赦を。
今回のは,流れ舁きなどで細やかに入軒する理由の想像を書いたので
話的に全く進んでないのですが,おそらくあと二回で終わるので
なにとぞ最後までおつきあいいただけると幸いです。



それからしばらくの間,雄伊佐は木黄衣の看病を受けて
落ちついた日々を過ごすことができた。しかしそうした時間は長くは続かず,
雄伊佐の容態はしだいに悪くなって熱にうなされはじめた。
そして容赦なく夏は近づき暑さを増していった。

「今日も暑いな…元気になれたら浜へ行って…海風を浴びてえ…。」
木黄衣に体を拭いてもらいながら,雄伊佐は自嘲的な笑いを
浮かべながら言ったが,笑いとともに肺からこぼれる息は熱く乾いて
のどにからんで雄伊佐を咳き込ませた。
せめて部屋に外からの風を入れたいと木黄衣は戸口を開けて
外に出たが,浜から垂直に伸びる大通りには
海風は十分吹き抜けるが,通りに水平に伸びる長屋の並びの
奥の家までには海風は届かなかった。

 せめてまだぬるくなっていない冷たい水で体を拭いて
やりたいと思って木黄衣は共同井戸に水を汲みに行った。
井戸には先客がいて水を汲みながら世間話をしていたが,
そこで語られたことが木黄衣の意識をとらえた。

「宋から戻られた円爾様というすばらしい高僧が
承天寺にいらしていて,はやり病を治してくれる
甘露水を撒いて博多津中をめぐってくださっている。
そしてそれが今日の午後この通りにもくるらしい。」

20161226joutenji.jpg

 木黄衣は喜んで家に戻り雄伊佐に報告した。
雄伊佐も喜んで一目だけでもお目にかかりたいと
体を起こそうとしたが,木黄衣に支えられて上体を
起こしておくだけでも精一杯だったので,
木黄衣に託して家の中で待つことにした。

 雄伊佐の様子をみられるように家の軒先に木黄衣は立ち,
円爾様が巡ってこられるのを心待ちにした。
しばらく待っていると大通りの方で歓声が上がったので,
木黄衣は急いで大通りに出て行った。

非常に多くの男衆が円爾様の甘露水の御利益に預かろうと
施餓鬼台を取り囲んでかたまりとして動くので,
非力な木黄衣には円爾様に近づくことも甘露水をいただく事もできない。
けれども施餓鬼台の上にわずかに垣間見える
円爾様の表情は威厳がありつつもやさしく,
遙か宋よりも遠くを見据えつつも足元の衆生にも慈しみを向けられ,
撒かれた甘露水はまわりを清くも柔らかくあまい空気に変え,
そして病を人を時間を,すべてを流す風を何よりも感じさせて
通り過ぎていったので,木黄衣もその風に乗るようにして
しばらく施餓鬼台を追いかけてしまった。

20161226kioi.jpg

 そしてしばらくして我に返った木黄衣は,
円爾様のくださった貴重な体験を反すうしつつも,
そのどれをも雄伊佐に分けることができないことに絶望を感じた。
先ほどは確かに輝きながら宙を舞っていた甘露水も
乾いて跡形もなく,大通りをあれだけ吹いていた甘く清らかな空気は
流れさって,家の前の路地にはじっとり蒸した空気が淀むだけである。

なんとか事情を話して円爾様にこの軒先まで来ていただく…
という思いが許されないのが自明であることは,
木黄衣にも分かっていた。
関連記事
スポンサーサイト
この記事のURL | 櫛田神社 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
コメント
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

▲ top

トラックバック
トラックバックURL
→http://hinemosunorakura.blog112.fc2.com/tb.php/2098-aaf92c74

| メイン |