ひねもすのらりくらりかな

福岡在住です。 すろーなペースで食べ物,写真などについて書いてます。

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2014.07.30 Wed » 僕が貧乏舌になったわけ ~第3話~

問1 あなたの家にある一番古くて高いお酒はなんでしょう?
問2 そのお酒を飲むとしたら、それはどんな時だと思いますか?


こんな問を出されて、「おお、執事や、く~ねるさんがこんな問いをされたので…
ちょっと一番古い蔵に行って調べてきてくださいませんか。」
とかいうようなお金持ちはこのブログを読んでいるとは思いませんので、
たいていの人はリビングのキャビネットや家庭用ワインセラー、
和の家だったら仏間の床の間の違い棚あたりにあるお酒を思いついて、
ただ、「値段が高い」以外になんらかの物語があったりするんではなあ…と思います。

うちの実家の場合、両親とも出身が九州なもので、
飾ってあるお酒と言えばお土産にもらったお酒がほとんどで、
「陶器ボトルに入った焼酎」「西郷どんの人形に入った焼酎」
「編んだ藁に包まれた泡盛」「布のカバーをかけられたサントリーオールド」
「開けたら変な匂いがするどぎつい色のリキュール3色ほど」
「アイスコーヒー作り専用になりはてた色のくすみまくったシェーカー」
くらいなものしかありませんでした。
suntoryold.jpg

で、貧乏なんで実際に父親が晩酌で飲むのは、キリンラガーと白波ばかりで、
遅く帰ってくる父親を待って「泡だけ!泡だけ!」と言って泡をもらい、
テレビにみいる親の目を盗んでつまみをごっそり食べて怒られたあと、
ポットからお湯注いで親のお湯割りを作って出すのが子ども時代の常でした。

でも、私は知っていました。一番奥に高そうなお酒が隠されていることを。
ラベルも全部横文字で書いてあるし、飛行機の絵の着いたシールも貼ってあって、
しかもそのシールが雑にはがされているのがなんだか余計に謎めいていたことを。

サントリーオールド自体は封が開いていたので、週末親がいない時を見計らって
赤いキャップ1杯を紅茶に入れて大人気分を楽しんだりしていたものですが、
おそらく洋酒の方は封を勝手に開けたりしたらどやされるものであろうこと、
おそらくそれは海外からお土産でもらった大事な酒であることはなんとなく感じてました。

で、高校に入ったくらいの頃、父親と話したときに出てきた言葉が
「お前が受験終わったら…これ開けて大人の男同士飲もうや」というもの。
この話は高校時代に結構何度も話題にだされたので、父親自身が
そうした機会を息子である自分と持ちたがっていたのは確かだろうなあと。

たぶん、親自身も「一応息子を大人にまで育て上げた~」と
言うための区切りの日が欲しかったのだろうし、私自身も
「今日から俺は大人だ~」と言い始める区切りの日が欲しかったのもあって
別にそんなに明確に意識していたわけではないですが、
「受験終わったらあの酒を開けてゆっくり親と飲む」という
イメージを心のどこかに抱きつつ受験シーズンに突入したのですが…
hiryoufukuro.jpg

前期落ちて、第二希望の私学は笑える出来事あって入学しないことにして、
3月の中旬に受けた大学から合格通知がきたのが3月下旬で…
ろくな支度もせずに関西からちっちゃい車に家族4人乗って福岡まで来て
着くなりショッパーズで机布団ガスコンロ買って下宿でくみたたて、
次の日父も姉も仕事あるから福岡滞在時間6時間くらいで
私をおいて家族3人は関西に帰っていくという超過密スケジュール…

そんなばったばったした状況だったので、
ゆっくりこれからの一人暮らしについて語る時間などなく、
ましてやお酒を飲む時間などもあるはずもないので、
父親は「これ、お前にやるから、飲んどけ」とだけ言って
私にその洋酒を渡して関西への帰路につきました。

で、その後福岡での学生生活がはじまって、
親不孝通りで生まれて初めて地球にキスをしたり、
帰宅途中の転倒で友人が血だらけになって救急車呼んで青ざめたり
つきあってもいない先輩同士が飲み屋でノリでちゅ~しているのをみて
「大人だあ…」と思ったりなどの
大学生としての飲酒分野での発達課題を少しずつクリアして行く中で
「おごってもらって高い酒を飲む」という発達課題にも挑んでおりました。
oyafukougenba.jpg

で、当時飲んでいた記憶があるのが「ヘネシーXO」。
今調べてみたらやはりバブル時代のあだ花的なお酒みたいですね。
味自体は豊かなのに変な引っかかりがなくてサクサク飲めていいなあ…
と言う感想を当時思っておりました。
そのほか「レミーマルタン」のカブトガニだかダイオウグソクムシ
みたいなボトルのお酒も結構飲む機会ありましたよねえ…なんて時代だ。

で、余り覚えていないので変に創作せずそのまま書くと、
何かの折に父親からもらった洋酒が全然高い物ではなくて、
少なくとも「大事にとっておいて飲むようなものではない」
「いつも何杯も飲ませてもらえているヘネシーと較べようもないもの」
ということを当時の自分は思ったのは確かで、
なんだかそんなものを大事に取っていた自分を恥ずかしく思う気分と
その洋酒を適当に飲むことを通じてそうした記憶をなかったことにしたい気分の元、
確か下宿に来たクラスの友だちと適当に飲んで終わったはずなんですよね。

だから全然覚えていないんですよ赤だったか黒だったかも記憶にない
ジョニーウォーカーを最初に飲んだ時の感想なんて。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

これが「高いお酒は自分の物ではない」という意識の根源になるのかなあ…と。
でも、お酒に関してはさほど「高い店への恐怖心」というのはなくて、
「人と一緒に楽しむ時にはあまり金のことは考えない」のはあるかなあと。

お姉ちゃんがついたりする店に高い金払うのはいやですが
ワイン1本1万程度を4,5人で2本くらいとかは全然平気ですし、
2杯で5000円程度のバーで1,2時間ほどぐだぐだとかも楽しめるのですが、
やはり一人で飲むために買う酒の基準は「ジョニ赤~黒の範囲」だなあ…
これはきっと今後もかわらんだろうなあ…なんて思っております。

ま、その分人と飲む機会を増やせば貧乏舌からの脱出を
目指すことは出来るわけで…まあこちらのほうはおいおいと…
とか言っているうちに老い老いと…。・゚・(つД`)・゚・。

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